和紙に刷る

Aug 02, 2022 版画のこと

何のきっかけだったか、10年くらい前和紙に刷ることに興味を持ち、試してみるものの、やっぱりいつも使っている洋紙に戻ってくる...を何度も繰り返してきました。版画紙として販売されている和紙や楮紙のサンプルなどをもう一度見直し、ようやく一つの和紙に辿り着きました。

以前買ったサンプルの中には廃盤になってしまったものもあり、今回選んだ和紙もいつなくなってしまうか分からない不安が少し残っています。作り手使い手の減少は想像以上に深刻だと聞きます。

和紙に刷るのにさらに雁皮刷りをしています。しつこいというか意味のあることなのかと思いますが、どうも雁皮刷りをしないと締まらない、画面に閉じ込められない、だらしなく何かが(何が?)溶け出してしまっているように感じて落ち着かないので、これからもこのスタイルでやっていくんだろうなと思います。

刷る直前に刷毛で水を含ませたり、霧吹きでさっと湿らせたりして使っていますが、木版画の本に「和紙の湿らせ方」を発見。制作工程の刷りのページに「和紙に刷る」も加えていきたいと思いますが、とりあえずここに置いておきます。

湿らせた和紙で摺りの適性を上げる
最初に紙を湿らすことによって、次のような効果がある。
①紙を柔らかくし、版との密着を良くする
②ドーサの効きを和らげ、絵の具の付きを良くする
③紙をあらかじめ伸ばし、全体の狂いとしわを抑える

「みみずく・アートシリーズ『木版画ノート』(視覚デザイン研究所編)