銅版画制作工程
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既製のサイズの銅板とは違うサイズにしたい場合、金属裁断機やひっかきと呼ばれる銅版切りがなくても、厚さが0.3mmの銅板はホームセンターに売っている金属バサミで、厚さ0.5mm以上の銅板はカッターで切ることができます。
制作の始まりは版を磨くところから。グランドの付きを良くして、剥がれにくくするために、磨いて油分をしっかり取り除きます。
・カッター
・カッターマット
・定規
・ヤスリ
(1)定規で切りたいサイズに当たりをつけます。
(2)少しずつ溝をつけていきます。
(3)裏面からも同じように溝をつけていきます。
(4)厚さ0.5mmの板はそのまま頑張ってカッターで切ります。厚さ0.8mm、1mmの板は、表裏両面から切り込みを入れてから、机の端などを利用して、片方をしっかり抑えて折ります。切り込みが浅いと角が曲がってしまうので溝はしっかりと。
(5)切断面や角は鋭利なのでヤスリで落として整えます。銅版の縁をきれいに削る「プレートマーク」を作る作業については「プレートマークを作る」をご覧ください。この辺りの作業は怪我に注意。
カッターで切れるとは言ってもやっぱり力のいる作業。金属裁断機のある大きな工房を利用したり、たくさん作る場合は業者などにお願いするのも良いと思います。銅板を扱うということでは金属販売加工会社さんに対応していただけることもありました。
画材屋さんの店頭であまり扱いがなかった正方形をたくさん使いたかった時、「銅小口通販専門店『かっぱ堂』」でよく購入していました。
・ピカール
・フェルトのハギレ
・ウエス
・ホワイトガソリン
・リグロイン
ホワイトガソリンとリグロインの使い分け
ホワイトガソリン:版面の拭きとり、グランドを拭い落とすときに用いる。拭きとった後は必ずリグロインで仕上げ拭きをする。
リグロイン:仕上げ拭きに用いる。揮発性が高く、拭きとった後に油分が残らない。 リグロインでも版面の掃除はできるが、版がきれいになる前に揮発してしまう。ー『版画 進化する技法と表現』(文遊社)
(1)フェルトのハギレを切ったもの(ウエスでも可)にピカールを適量取ります。
(2)表面をくるくる磨きます。こんなに汚れているのかとびっくりするくらいフェルトが真っ黒に。
(3)ウエスでピカールを軽く拭き取ります。
(4)ホワイトガソリンで汚れを取り、リグロインで仕上げ拭きをします。