グランドを引く・塗る

ウエス

銅版画には大きく分けて「直接法(直刻法)」と「間接法(腐食法)」があります。間接法の一番の基本「エッチング」の最初の工程。防蝕剤を塗布していきます。

関連するページ 「ドライポイントとエッチング」

道具と材料

・防食シート
・カッターマット
・カッター
・筆
・グランド
・グランドを薄める場合は小皿や紙コップとリグロイン

 

防食シートを貼る

画材屋さんに売っている防食シート、防腐シートでも良いですし、ホームセンターなどにある耐熱の壁紙やビニールシートなども使えます。耐熱のものは火を使った技法を用いる際に、一回一回剥がさなくてすむのでとても便利です。

(1)版より少し大きめに切って
(2)空気が入らないようにきれいに貼ります。
(3)余分な部分をカットして、グランドを塗る前にもう一度拭いておきます。

防食シートを貼る
防食シートを貼る
防食シートを貼る
防食シートを貼る

液体グランドを筆で塗る

特に小さい版の場合は、これがとても便利です。瓶から直接グランドを筆で取り塗っていきます。
多少のムラがあっても良いので、厚くなりすぎないように注意して塗ります。

銅版画グランド筆で塗る

液体グランドを流し引きする

版が大きい場合は「流し引き」も使えます。
分かりやすいように大きめの版を使ってみました。ちなみにこの18cm幅が、鎌倉小屋のプレス機で刷ることのできる最大サイズです。

(1)この日はグランドが濃くドロっとしていたので、紙コップにとってリグロインで薄めました。
(2)版の上に、多めにグランドを流します。
(3)ゆっくり手首を回しながら、全体に広げていきます。
(4)残った分を紙コップや瓶に戻していきます。縁まできれいに行き渡らなくても、腐食する前に筆で塗布すれば良いので、あまり気にせずに。
(5)壁に立てかけるなどして乾燥させます。


銅版画グランド流し引き
銅版画グランド流し引き
銅版画グランド流し引き
銅版画グランド流し引き

固形グランドを塗る

銅版画グランドを塗る(固形)

十数年目の感動の大発見。固形グランドがすごく扱いやすくて本当に便利です。塗る時にウォーマーやローラーが必要ですが、道具が揃っていれば液体よりおすすめかもしれないです。
これからまた使いながら気付いたことがあれば書いていきたいと思います。(2021年春追記)

(1)ソフトグランドのページでもご紹介していますが、電熱器にステンレスのバットを乗せて使っています。
(2)きれいに拭いた版を乗せ温めます。
(3)固形グランドをぐりぐりと押し付けて適量を取ります。
(4)縦に横にとにかく伸ばします。ローラーに移ってしまったグランドもゆっくり温めながら版に移していきます。
(5)多少のムラはそのまま温めておけば伸びていきます。電熱器から下ろして15〜20分でしっかり固まります。


銅版画(固形グランドを塗る)
銅版画(固形グランドを塗る)
銅版画(固形グランドを塗る)
銅版画(固形グランドを塗る)
銅版画(固形グランドを塗る)
銅版画(固形グランドを塗る)
銅版画(固形グランドを塗る)

温める

・液体グランドが固まってしまったら
立てかけている写真の版には少し塊りのようなものが出てしまっています。この程度なら私は気にしませんが、固まったものが多くなってきたら湯せんをします。どうにもならないくらい多くなってきたら濾して使っちゃいます。

・グランドをより早くしっかり定着させるために
グランドを引いた後、ウォーマーがあればウォーマーに乗せて温めると早くしっかり定着します。アクアチントで使うアルコールランプであぶっても、ドライヤーで熱風を当てても効果は同じです。自分にとって楽な方法でお試しください。

銅版画グランドを引く